リハビリ

温熱療法

温熱療法

温熱、電気、光線、水、牽引など、物理的手段を用いた治療を「物理療法」といいますが、そのなかで最も広く行われているのが、温熱療法です。

温熱療法とは、患部を温める方法で、それによって筋肉の収縮をゆるめ、血行をよくして、痛みの悪循環を断つために行われています。温湿布や、蓄熱剤の入ったホットパックを患部に当てる、温浴するなどのほか、赤外線や超音波を当てる治療機器を用いたり、体の深部での温熱効果をねらって、超短波、極超短波などを用いた治療も行われています。

ただし、感染症の病気の可能性がある人は温めるのは禁物です。急性の炎症や外傷の急性期も、温めると痛みが強くなり、病状を悪化させることがあります。また、体の中に金属が入ってるような人は、超短波を用いる治療などは行えません。

急性期の熱をもつような痛みに限っては、患部を冷やすと楽になることがあります。「寒冷療法」ともいわれ、冷すことで、炎症を抑えたり、痛みの感覚を鈍らせたりします。通常、冷湿布やコールドパック、氷のうなどを患部に当てて冷します。

温熱療法は家庭でも行えますが、目安としては、痛みのある患部が赤くなったり熱をもっているような急性期には「冷やす」、慢性的な腰痛、肩こりでは「温める」と楽になることが多いといえるでしょう。

牽引療法

専用の器具で頸椎や腰椎を引き伸ばす治療法で、「持続牽引」と「間欠牽引」に大きく分けられます。持続牽引は、背骨を安定した状態に保つ目的のもので、入院して行われます。首や腰が痛む人に広く行われているのは間欠牽引で、外来で1回15分ほど、間欠的に牽引を繰り返し行うものです。神経根が圧迫されている場合は、痛みが楽になることがあります。

ただし、痛みの原因である背骨や関節の変形は牽引では治りません。加齢性(変性)疾患などでは、患者さんが気持ちがよいなら続けてもかまいませんが、痛みが増すようならやめます。また、炎症や腫瘍、強い神経症状のある人は行ってはいけません。

電気療法

患部に電流を流す治療法です。痛みのある部位の皮膚に電極を貼りつけ、筋肉が軽く収縮する程度の電気刺激を加えます。

この治療法では、電気刺激による筋肉のトレーニング効果がある程度期待できます。痛みの信号をかくらんすることで痛みを感じにくくするともいわれますが、効果には個人差があります。

家庭用の低周波治療器も、同様の電気刺激を利用したものです。

マッサージ

マッサージ

こりや痛みのあるところをさすったり、もんだりするマッサージは、筋肉の収縮をゆるめて、血行をよくし、痛みなどを軽減する目的で行われます。筋肉疲労による痛みなどは、楽になることがよくあります。

ただし、炎症性の病気があったり、しびれなどの神経症状のある人では、効果がないばかりでなく、場合によっては危険なこともあるので、注意してください。

運動療法

背骨の病気に対する運動療法は、主に背骨を支える筋肉を強化し、椎問関節の動きをよくする目的で行われます。筋肉は「体の中の装具」ともいえますが、加齢に伴って筋力が低下すると、それだけ背骨にかかる負担も大きくなります。運動療法はただちに痛みを軽減するものではありませんが、筋力を維持して痛みの出にくい背骨とするためにも欠かせないものといえます。

ただし、急性の痛みがあるときは、無理に運動するのは禁物です。まずは痛みの原因を明確にしたうえで、原因に応じた運動を行うようにします。慢性の痛みでも、原因になっている病気によって注意すべき点が違います。年齢も考え合わせて、適切な運動の指導を受けるようにしましょう。

腰痛がある人では、腹筋、背筋、でん筋(おしりの筋肉)の強化が重要です。筋力強化のための体操では、力を入れた状態を5~10秒保つことがポイントになります。併せて、筋肉や腱を伸ばすストレッチングや、椎問関節の動きをよくする体操などを行います。

医院概要

クリニック名
池田整形外科クリニック
住所
〒242-0004
神奈川県大和市鶴間1-31-1
大和クリニックモール2階

電話番号
046-262-5788
診療時間
9:00~12:30 15:00~18:30
土曜日は14時まで受付

休診日
日曜・祝日